トレタ開発者ブログ

飲食店向け予約/顧客台帳サービス「トレタ」、モバイルオーダー「トレタO/X」などを運営するトレタの開発メンバーによるブログです。

業務委託との長く続く良い関係性

こんにちは。トレタでVPoEをしている北川です。

この度、クレスウェア株式会社の奥野賢太郎氏がトレタの技術顧問に就任しました。

corp.toreta.in

トレタに在籍している人にとっては奥野さんが技術顧問になったという話は「今更!?」と感じる人もいるかもしれません。

それだけ奥野さんはトレタで業務委託として長く携わってもらっていますし、実務以上に技術面の啓発や開発カルチャー作りに今までも貢献していただいていました。

今回のことで奥野さんとの関わりが大きく変わることもありませんが、これからトレタの開発組織を強化し、発信を活発にしてく上で、奥野さんとの協力をより一層強くするために今回の発表をさせていただきました。


自分と奥野さんとの関わりも5年以上経つので積もる話もたくさんありますが、あまり内輪話を記事にしても仕方がないので、もう少し一般化して「長く活躍いただいている業務委託の特徴」について、自分なりに思う事をこの記事に書こうと思います。

Noを言ってくれる

業務委託と社員の間にはどうしても委託先と委託元という関係性が発生するので、意識しないようにしても接し方に影響がでてしまいます。社員の中でも上司と部下であれば起きますが、業務委託の場合はより色濃い気がします。

その中でも対等の立場で議論が行えて、場合によっては指摘したりNoと言ってくれる方はとても貴重な存在です。 年をとると怒ってくれる人がいなくなる、という話に近い感じがします。

例えば、複雑な設計をしすぎた仕様を提示すると「それYAGNIじゃないですか?」とよく言われます。 将来的な事を詰め込んだり欲張った設計を自分はしがちですが、「パフォーマンス悪くなりますよ」「QAに負担かかりすぎますよ」だったりと論理的、多角的な視点で現実的な指摘をいただけます。

総じて言うと、強い「オピニオン」を持っているという特徴があると思います。それは経験に裏づけされたものかと思いますが、確固たる思想をもち思想が合わない場合には率直に意見をしてくれます。

細かいことでいうと、先日もコードベース上でシングルクオートにするかダブルクオートにするかでプチ議論になりました。 些細なことに見えますがこれは意外と大事な事で、一般会話においても質問に対して「なんでもいいよ」と答える人とは議論が成り立たないわけです(夫婦間でよく怒られるやつ)。 細かいことでも一貫して自らの意見を持ちぶつけてくれる、というのがプロの特徴の一つなのかと思います。

創造性と情熱

対等な議論ができる、というのは関係性がしっかり構築されていないと実際のところ難しいです。 そのため関係性が浅い業務委託の方の場合は、どうしても依頼したことのみを動く人になってしまいがちです。

「世界最高のチーム」 *1 という本の中に、仕事において人に求められる能力の段階として「能力のピラミッド」*2が紹介されており、レベル4の主体性より上に引き上げるためには「心理的安全性」が必要と書かれています。

社内で活躍しているメンバーは社員や業務委託であるか問わず、主体性(課題を見つけすぐに行動する)や創造性(より良いアーキテクチャー、ライブラリへの意識を常に持ち取り入れる)を持ち合わせています。情熱を持ちあわせた強強の人までいくと、経営視点でのサービスの発展性やプロダクト成長の方向性についていっしょに議論ができます。

直近でも今後やりたいプロダクト成長を踏まてNext.jsでPagesRouterからAppRouterへ切り替えたり、デザインシステムの導入を見越してTailwindCSSの導入を行いました。どちらも最初にメンバーから提案をいただき、迅速に対応いただきました。

新しく入るメンバー含め全員が同じような主体性や創造力をもって仕事するために「心理的安全性」を作れるかは、開発文化の醸成を行なっていくVPoEになった自分のこれからの任務だと考えています。そしてそれをサポートいただく強力なパートナーとして、今回の技術顧問の発表を行なったという背景です。

さいごに

トレタではエンジニア採用を積極的に行なっています。

奥野さんとガッツリとモブプロしたり、手厳しいレビューを受けて揉まれたいエンジニアはぜひ応募してみてください! hrmos.co

*1:「世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法」 ピョートル・フェリークス・グジバ (著)

*2:「経営は何をすべきか」ゲイリー・ハメル(著)

© Toreta, Inc.

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