トレタ開発者ブログ

飲食店向け予約/顧客台帳サービス「トレタ」、モバイルオーダー「トレタO/X」などを運営するトレタの開発メンバーによるブログです。

2024年を振り返り

こんにちは、トレタ VPoEの北川です。

こっそりと始めていた2024年の開発部アドベントカレンダーもいよいよ最終日となりました。今年の締めくくりとして,プロダクト開発部で実施した2024年の振り返り会についてご紹介します。

振り返り会の流れ

今年の振り返り会の目的は、「お互いにフィードバックを行い、お互いを高め合うこと」でした。

最近読んだ書籍に「みんなのフィードバック大全」という本があります。その本によるとフィードバックには「ポジティブフィードバック」と「ギャップ(ネガティブ)フィードバック」の2つに大別されるそうです。

日頃のコードレビューや業務改善の中では、「ここはもっとこうした方がいいと思う」という「ギャップフィードバック」がどうしても多くなりがちです(少なくとも私自身はその傾向がある)。

そこで今回の振り返り会では、他のメンバーの行動で良かったことに注目し、「ポジティブフィードバック」を行うことにしました。この取り組みにより、メンバーが自身の行動が他者にとって助けになっていることを再認識し、それが各自の長所を伸ばすきっかけとなれば、という思いです。

会の流れとしては、以下の3つのテーマに基づいた振り返りを各自ポストイットに書き出し、全員で発表しました。

  • 自分でやってよかったこと
    • 例:「あのプロジェクトでリーダーとして頑張れた!」
    • 例:「新しい技術を取り入れたおかげで効率が上がった!」
  • 他の人のよかったこと
    • 例:「△△さんが相談に乗ってくれて助かった!」
    • 例:「○○さんのコードレビューがとても分かりやすかった!」
  • 挑戦したいこと
    • 例:「次はもっと効率的にタスクを管理してみたい」
    • 例:「新しいフレームワークを試してみたい!」

共有された内容のサマリー

やってよかったこと

プロジェクト管理・チーム運営

  • 週報の導入
    • チーム内の情報共有がスムーズになり、デザイナーなど普段直接会話が少ないメンバーの動きを把握できました。
    • 他のメンバーも週報を通じて、活動の成果を共有しやすくなりました。
  • キックオフミーティングの実施
    • プロジェクトごとの初期段階で認識のズレを減らし、各メンバーの役割分担が明確になりました。
  • UI/UXのチーム分割
    • 専門性に基づく分業により、効率性と生産性が向上しました。
    • デザインプロセスの進行がスムーズになりました。
  • オンボーディング改善
    • 新メンバーの早期戦力化に成功し、チーム全体の生産性に貢献しました。
    • 具体的な改善点として、ドキュメント整備やタスクの段階的なアサインを実施しました。

技術的な取り組み

  • テストの充実化
    • UnitテストとAPIテストの拡充により、コード品質が大幅に向上しました。
    • テストカバレッジが20%から70%以上に改善しました。
  • 型の活用と防御的プログラミング
    • 開発の安定性を高め、リリース後のバグを削減しました。
  • 新ツールの導入
    • APIクライアントツール「Bruno」の採用でテスト効率化を実現しました。
    • KnipやTypeScript 5の活用で開発体験を向上しました。
  • 大規模リリースを遅延なく実現
    • 急な差し込み案件にも柔軟に対応し、信頼感の高いチーム運営を実現しました。

チームワーク・サポート

  • 各メンバーが持ち場を超えて協力し合い、迅速な問題解決を実現しました。
  • デザイナーやPdMが仕様変更やドキュメント更新に迅速に対応しました。
  • 林さんや藤田さんをはじめとするメンバーが複雑なプロジェクトで高い成果を残しました。

他の人のよかったこと

感謝の声

  • エンジニア Fさん
    • コメント付きのPRでコードレビューをしやすくしてくれました。
  • QA Hさん
    • 出社対応や軽減税率調査で迅速なサポートを提供し、外部機器の検証を軽快に行い助かりました。
  • QA Sさん・Yさん
    • 仕様整理や挙動確認への協力でチーム全体の生産性向上に寄与していました。
  • デザイナー陣
    • 度重なる仕様変更にも柔軟に対応し、デザインデータやドキュメントを整備してくれました。

リーダーシップ

  • PjM Fさん
    • 多岐にわたるプロジェクトで認識統一や混乱の収拾を実施し、高い当事者意識を発揮してくれました。
  • PdM Kさん
    • 広範囲を網羅する知識とサポート力で、チームの屋台骨として活躍していました。

挑戦したいこと

技術的な目標

  • コード品質向上
    • 静的コード分析の導入。
    • 自動テスト環境の整備でレビューコストを削減。
    • E2Eテストの充実化と統合テストの導入。
  • AI活用
    • AIを用いたテスト設計やレビュー効率化。
    • 仕様書や設計書の自動生成でメンテナンス性向上を目指します。

プロセス改善

  • 古い仕様書のアップデート
    • 整合性が取れていない部分を精査し、最新状態に更新。
  • 進行管理の効率化
    • チーム間連携の強化とスケジュール管理の最適化を進めます。

振り返り会を終えて

「〇〇さんが△△をやってくれたおかげで、こちらの作業で助かりました」という声は、年末にふさわしいほっこりした気持ちになりました。

特に「ドキュメント整備のおかげで助かった」という声が多く、開発やQA、その後の問い合わせ対応など多くの場面でドキュメント整備の効果が実際に現れていることを知り、その重要性を再認識しました。

他には、自分が直接関与している部分以外で、テストの改善やツール導入による効率化といった下支えとなる取り組みが評価された点も良かったと思います。本人が意識的にアピールしない部分であっても、他のメンバーから称賛され、その活躍が共有される機会となったのは、今回の成果の一つです。


おわりに

ポジティブフィードバックは「常に」やっていくことが大事、ということが冒頭で紹介した「みんなのフィードバック大全」には書かれています。

今年の取り組みを土台により強固なチーム文化を築き上げていけるように活動していくので、また色々な取り組みをブログに書き記していければと思います。

2024年もお世話になりました。ありがとうございました!

2025年もどうぞよろしくお願いいたします。

© Toreta, Inc.

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