この記事はトレタ Advent Calendar 2017の18日目の記事です。
サーバサイドエンジニアの中村です。
トレタではデータ分析基盤としてBigQueryを使っています。BigQueryを使ってどのようにデータを溜めているかについては下記の記事をごらんください。
BigQueryに溜まったデータの可視化ツールとしては redash を使っており、最近ではUIがredashよりも美しい Metabase へ移行中です。
トレタではこれら2つの可視化ツールをフル活用しています。今回の記事では、データを可視化するようになってトレタでどのような変化が起きたのかを開発チーム・カスタマーサクセスチームの2つのチームについてお伝えします。
開発編
データを見ながら新機能の価値仮説を検証する
BigQueryにデータが溜まってきたことで、新機能の価値仮説を検証する段階でデータが利用できるようになりました。
トレタでは新機能を作る場合の最初の体験設計をデザイナーが行うことが多いですが、この段階で積極的にエンジニアと連携し、データでわかることがある場合はすぐに調べて議論を行います。
開発した機能の改善点を探す
新しく開発した機能は専用のダッシュボードを作っています。見る指標はその機能ごとに違いますが、大まかには以下のような数字です。
- 機能を利用している店舗一覧
- うまく新しい機能を使えている店舗
- 狙ったとおりに機能を使えていない店舗
- APIリクエスト数
プロジェクトの始まりで「価値を感じていただける飲食店」のケースを考え、そう言った店舗に使えていただけるかをわかるように調整しながらクエリを作っています。
最近では少しづつ、次の機能開発に利用できるデータを集めるためにログを新たに仕込むこともやり始めました。
エンジニアへの問い合わせを減らす
データを誰でも見れるように整備したおかげで、あらかじめ想定される問い合わせに応えられるようなクエリを用意しておくと、カスタマーサポートチームもエンジニアに調査依頼を出さずに問題解決が可能になりました。
結果としてエンジニアへの問い合わせが少なくなり、お互いのチームが自分の仕事に集中できるようになりました。
カスタマーサクセス編
カスタマーサクセスチームとは?
カスタマーサクセスチームは、トレタを導入していただいた店舗をサポートし、売上を最大化するグループです。
トレタのようなSaaSを提供する会社はカスタマーサクセスが要です。トレタというツールを上手く使ってもらい、離脱率を下げるために店舗に向けて様々なアクションを行います。
BigQueryにデータが溜まってきたことで、カスタマーサクセスチームもデータを見ながら店舗に対して効率良くアクションを起こせるようになりました。
お客様の状態を確認する
トレタのような業務用ツールはオンボーディングが上手くいくことが重要です。せっかくトレタを導入いただいても使い方がわからなくて、紙の台帳に戻ってしまうというケースもあります。
今では導入店舗も9000店舗以上になり、物理的に全ての店舗をサポートすることは難しくなっています。そういった中で、トレタを上手く使っていただけていない店舗をデータから抽出し、そういった店舗に集中してアクションを行います。
また特定のキャンペーンや施策を行う時に対象となる店舗がわかるようになったので、施策の精度が高まりました。
トレタをさらに上手く使ってもらう
トレタは見た目はシンプルですが、かなり高機能なアプリケーションになっています。 そのため、一度で使い方を覚えてもらうのはかなり難しく、お客様に説明を行うときも段階的に機能の説明や設定を行います。
お客様へアクションを行う前に店舗の状態をデータで詳細に確認し、次に起こすべきアクションは何なのかを決定します。
まとめ
2017年2月ごろにredashを導入して約10ヶ月間経ち、今ではほとんどの社員が当たり前のようにデータを見るようになりました。
トレタでは開発チームやカスタマーサクセスチームなどそれぞれの職種は違いますが、全員で飲食店の方々にもっと素晴らしい機能を提供するために日々データを見ながらアクションを起こしています。
今年はデータサイエンティストチームが結成され、さらなるデータの活用を進めています。トレタの新たなプロダクトにご期待下さい。